■その他
『トゥアレタ・プログレッシヴ』(成年向け)
井上純弌/希有馬(発行人)、希有馬屋(発行)、2005年8月。
▼説明
ベンツ1台ぶんの金を掛け、自分の好きなキャラクターを好きに作ってコミックマーケットで売るという恐ろしい企画の産物。題材は「エンゼルギア」のヒロインの1人であるトゥアレタ・クレーリオン。本体の塗りだけでなくブーツや銃器などの小物にまでこだわりを行き渡らせた一品。フィギュア付き同人誌、同人誌付きフィギュアとTPOに合わせて標榜を変化させる。
なお、主な販売方法として当初予定されていた夏コミ1日目に、輸送業者の手違いでフィギュア本体が届かず、搬入された同人誌も販売できないというとんでもない事態に見舞われた。
(余談だが、そのアオリで3日目は搬入量オーバーとなり、屋外駐車場に急遽移動。この悪条件下においても当日分完売という偉業を達成している)
考察の資料として見た場合、それなりに参考となる部分も見受けられる……のだが、登場しているトゥアレタの記憶がそもそも“焼き付け”られたものと推測できるため、その信用性は未知数と言わざるを得ない。
『夢のやわらかフィギュア計画・フルカラー設定資料集』
『夢のやわらかフィギュア計画・クベルタさん18禁同人誌』(成年向け)
井上純弌/希有馬(発行人)、希有馬屋(発行)、2007年1月
▼説明
トゥアレタフィギュアに続く希有馬屋のフィギュア+同人誌にて展開するエンゼルギア第2弾。今回のテーマは“やわらかフィギュア”。
前作を遥かに上回る1/6スケールというボリュームに隠された様々なギミックは、既に同人レベルを明後日の方向に突き抜けている。いったい誰が「同人で1/6フィギュア」「胸部やわらか仕様」「装甲服着脱可」「三種類コンパチ」「しかもコミケ頒布は読者投稿からの復活NPC」などという仕様を予想しえたであろうか。
販売方法は? 価格は10,900円以内に収まるのか? 頒布方法は? 欲しい人の手にきちんと行き渡るのか? TRPGにボス天使のコマ以外で役に立つのか? そもそも1/6スケールのフィギュアをコミケで売るなんて物理的に可能なのか? と、その顛末が何かと注目された企画であったが……その顛末は、ここで語るべきことでも無いだろう。
考察云々以前に、TRPG版では詳細が掴めなかったヒロインの1人、クベルタ10-9の性格や行動パターンについて、これが発売された時点では唯一の資料であるだけで貴重品。彼女の設定イメージはTRPG版に掲載されたものではなく、こちらで示されたポップでドジなメイドロボが正式なものになる模様。
何気に、これが納められた箱も資料になっているという困った一品でもある。
『やわらかフィギュア顛末記』
井上純弌/希有馬(発行人)、希有馬屋(発行)、2007年5月
▼説明
上記のやわらかフィギュアにまつわる数々の騒動の顛末を纏めたレポート漫画。
これが/に付属するクベルタ・ノワールの胴体パーツは新規金型から造り起こされたパーフェクトバージョンとでも言うべきもので、その“どうしても胸の谷間を作り直したかった”真の理由が明かされている。
そもそもクベルタ・ノワール自体が本編登場のありえない、いわゆる『色違いの別キャラ』なのだが、この本の表紙と奥付に描かれた彼女の姿は、存分にクベルタと一緒に登場させたくなる魅力に満ち満ちているので困る。
なお、本来はクベルタ・ノワールではなくクベルタ・メランと呼ぶらしい。メランはギリシャ語で“黒”であることから、ノーマルのクベルタさんは開発された時代で「クベルタ・レウコン」とでも呼ばれていたのだろうか。
『天野ツバサ付属本 KFレポート漫画』
『ツバサBB付属本 KF18禁エロ漫画』(成年向け)
井上純弌/希有馬(発行人)、希有馬屋(発行)、2007年8月
▼説明
トゥアレタ、クベルタに引き続き、希有馬屋のフィギュア+同人誌にて展開するエンゼルギア第3弾。今回のテーマは“硬いフィギュア”。
いろんな意味でボリュームの有り過ぎた前作の反省を踏まえ、スケール的には概ね1/8程度。手堅くコンパクトに纏められたガジェットに、アクセントとしてダイキャスト製のパーツ(ナイフもしくは拳銃など)が付属している。
これが発売された時点では、やはりTRPG版では詳細が掴めなかったヒロインの1人、天野ツバサの性格や行動パターンについて明確な輪郭を知りうる唯一の資料。特に、ツバサが持っているダーザイン【トゥアレタからの軽蔑】が如実に表現されている……のだろうか? また、GF誌で述べられた“公安・諜報系に強い軍人の家系”という設定にさらりと触れているので、その観点で見てもそこそこ深読みできそう。
しかし、何よりこれが問題なのは、付属本の内容の差を差っ引いてみても、“黒髪セミロングの黒赤版より、原作準拠の黄黒版の方が圧倒的に売れ残ってい入手しやすかった”という事実(例えば同人ショップの通販では、黒赤は数時間で注文が締め切られたが、黄黒は数日間入手可能な状態だったり後にこちらだけ在庫が復活したり、1年経っても店頭在庫があったり……)である。
GF誌で井上先生自身も「物語ヒロインで一番不人気」「このタイプのキャラが業界で不人気なのは通説」と述べたとおり、同キャラ別バーション(ある意味、10代のアクシアっぽくも見える)にさえ水を開けられる結果を見せてしまった天野ツバサ。
果たして、汚名返上の機会だろうPC版の発売は何時になるのだろうか――。
『アクシア赤付属本 KF18禁エロ漫画』(成年向け)
『アクシア黒付属本 KF18禁エロ漫画』(成年向け)
井上純弌/希有馬(発行人)、希有馬屋(発行)、2007年12月
▼説明
“硬いフィギュア”第2弾。
もともとはツバサと同時発売を計画していたアクシアのフィギュアが、いろいろあって冬コミでお披露目となったもの。当初の計画どおりツバサのコンセプトを踏襲しつつ、台座が合体するなどギミックも完備。一時期はトゥアレタに変形させるという案もあったらしい。
付属本は、赤が瑞穂中学校での神楽との、黒が3年ほど前のセラピアとの事件(?)を描いたもの。TRPG的な見どころとしては、赤ではナビゲーター4人組(+クベルタ)の掛け合い、あるいは神楽に対するスタンスが描かれているところ、黒ではアクシアが自分の受け継いだ“黒い天使核”の性質を理解していない、あるいはセラピアの“天使”としての側面――能面のような顔で人の性質を眺め、ただ審判を下すだけ――という場面だろうか。
この2冊の内容は本編にリンクしないと明言されてはいるものの、なかなかに興味深い。 |